36人が本棚に入れています
本棚に追加
/104ページ
暖かな頬に触れる手は冷たくて
冬が来たんだと
思った
その手を
優しく暖めてあげる
愛しさゆえに わがままで
ぶつかり合う度に 心を閉ざす
あたしは
逃げ道を探し
彼は
行き止まりを見つけた
離れたら楽になる
独りは怖くない
君を失うことは容易い
それでも一緒にいる理由
君が寂しいと
言えるのはあたしだけだね
真っ直ぐなところが
とても好きだよ
だけど
あたしがいなくても
君の世界は変わらない
そんな存在で
いたくないんだ
あたしでなくちゃ
だめだって
言って欲しいんだ
君が教えてくれた夕焼けは
暗く悲しい色の
それは美しい冬の夕焼け
最初のコメントを投稿しよう!