2007年クリスマス短編

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「さむっ」 「当たり前でしょ?」 学園の皇帝ともあろう御方が、寒空に震えてるなんて…私しか見れない姿では? 「なら、これつけます?」 私は首に巻いていたマフラーを凉臣に差し出してみると、 「はぁ?そんなもんつけれるかよ」 と嫌々と首をふる。 「でも、寒いんでしょ?」と私が聞けば恥ずかしそうに頷く彼はまるで子供のよう。 結局、寒さに負け私のマフラーに手をかけると、片方だけ首に巻いて私を抱き寄せる。 「え?」 「…ぅ」 「?」 私は聞き取れず、首を傾げると恥ずかしそうに 「ありがと…な」 と。 いつもは我が儘に自己中にし、何より俺様的な言い方しかしない凉臣が、初めてじゃないかと思えるほどこの言葉は嬉しい。 だから私も。 「メリークリスマス。」 彼とずっと一緒にいられますように… そして、 来年も再来年も今日という日を過ごしていきたいな。
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