幼馴染みの君

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時計に目をやると午前8:00 今日は平日、勿論授業がある 「やっべぇ!」 飛び起きて身支度をする 走って行けばまだ間に合う 俺は部屋のドアをぶち抜くかの勢いで飛び出た しかし、走って玄関に向かう途中 居間には華代(かよ)の姿が、しかも私服 俺は下手なムーンウォークで居間へ戻る 「なぁ華代…なんで私服なんだ?」 「バッカじゃない!?今日は創立記念日ってあれほど言ったのに…」 そう言って華代は溜め息をつく 「あぁ…確かにそんな事を言ってたような…でも、どうして華代がこんな朝早くから俺ん家に?」 「本当に春樹(はるき)ってバカ!?おばさんから何も聞いてないの?まったく…脳の半分以上要らないんじゃないの?」 「それも確か何か言ってたような…」 華代はさらに深く溜め息をつく 「おばさん、今日は朝早くから出かけるって言ってたでしょ?で、一人で何もできない可哀想な息子を哀れに思ったおばさんは私に春樹を預けたって訳」 反論できない カップ麺すらまともに作れない俺だ カップ焼きそばの麺を湯切り時に全部流したという武勇伝がある 「さ、朝ごはんできてるわよ!さっさと食べてよね!買い物に付き合ってもらわなくちゃいけないんだから!」
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