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こういちは、鍛冶屋の親方をしていた。
いくつもの現場を抱えていたこういちは、少々天気が悪くても、仕事を休む事など出来なかった。
悪天候の中、仕事がだいぶかたが付いてきたところで、こういちは、弟子達を早目に帰した。
雨がかなり降っていて、雷も墜ちていたせいでもある。
建物に残っている材料を片付けて帰ろうとしていた時だった。
一瞬こういちの目の前で、巨大な光が見えた。
次の瞬間、巨大な光は、雷鳴と共に、こういちの立っている建物を直撃した。
一足先に帰っていた弟子達は、今の雷が建物付近に落ちたのが見えたのか、胸騒ぎがして戻って行った。
弟子達が現場に付くと、そこには、落雷の餌食となった親方の姿があった。
すぐに病院に運び込まれたが、すでに手の施しようがなかった。
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