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「あれ…なんだこれ?」
学校から帰ってきた『塔宮 桜(とうぐう さくら)』は自分の部屋に行くと机の上に一枚の封筒があるのに気付いた。
差出人が書いてない事から不思議に思いながら封を開けると、そこには一枚の紙と一枚のカードが入っている。
「えーと…?『塔宮 桜様…あなたは今回のゲームに選ばれました。よって、今晩七時にゲームの説明を行いますのでその際この紙と同封されているカードを忘れない様お願い致します』…ってなんだこりゃ?」
一通り文章を読んで、桜は持っていた手紙を机の上に放り投げた。
「…ゲームってなんだ?しかも説明って時間は書いてあるけど場所がねーし…」
そう呟きながら携帯に目を落とすと、ディスプレイ上には六時四十五分と表示されており、携帯をいじっていると不意に着メロが鳴り出した。
「もしもし?」
『もしもし?桜?』
「あ、なんだ晴夏か。どうした?」
電話の相手は『東雲 晴夏(しののめ はるか)』だった。
晴夏とは同じクラスで高校からの付き合いだが昔からの知り合いの様に仲が良い。
『あのさ…なんか変な手紙が来てたんだケド桜知ってるかな?って思って…』
「え?お前にも来たの?」
『お前にも…って桜も?』
「あ、あぁ…なんかゲームに選ばれましたってやつだろ?」
『そう!気味悪くない?それにこのカード…なんかトランプっぽいよね』
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