桜と信

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「それで…一体何を調べたいんだ?」 校舎内を走る二人。信が先頭を走り、後をついていく様に桜も走る。 「まずは…ここだ」 そう言って止まった信の前にある一つの部屋。 上を見上げるとそこには「放送室」と書かれた表札があった。 「このゲームは最初放送を使って案内された…なら、少しは何か残ってるかも知れない」 「あ、成る程ね」 ドアノブを回し中へ入る。 暗くてどうなっているかわからないが、信は入り口横にあった部屋の明かりを点ける。 「大丈夫か?」 「大丈夫だろ。職員室は窓があったから明かりが洩れるんだ。その点ここは窓がないしな」 至る所に機材があり、床には様々なコードが絡み合い乱雑しており、二人は足を取られない様に進むと何かないかと探し始めた。 「うーん…特に変わった所はないなぁ…」 「…やはり、そう簡単に証拠を残してはくれないか…」 そう言って一通り辺りを見回し、めぼしい物がないと判断して部屋を出ようとする。 「さて…それじゃあ次は理科室にでも行くか」 「理科室?」 「…今の状況じゃ武器の一つは欲しいからな。理科室に行けば科学薬品は大量にあるだろ?」 「確かに武器は欲しいよなー…俺も箒でも持とうかな」 「そうだな。ないよりはあった方がいいな」  
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