‐招待状‐

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晴夏の言葉に桜は机に投げた封筒の中身を取り出しカードを確認する。 成る程、よく見てみると確かにトランプに見えない事もない。 「でもこれマークも数字も書いてねぇじゃん?トランプ…なのか?」 『でもさ!これなんだと思う?新手のイタズラかなぁ?』 「イタズラって…意味がわかんねーよ」 『だよねー…取り敢えずどうする?』 「どうするも何も放っておくしかねーだ…」 そこまでいいかけて桜は言葉を失った。 見慣れた筈の自分の部屋から一瞬にして景色が変わり、そこに居たのは同じように戸惑う数名と今まで電話をしていた晴夏の姿。 「桜!?」 「晴夏…?お前どうしてここに…」 「それを言うなら桜こそ!」 二人が今の状況に戸惑っていると、やがてスピーカーから音が流れてくる。 『こんばんは、ゲーム参加者の皆さん』 声が流れてくると、姿が見えるわけでもないのに一斉にスピーカーの方を見た。声から察するに同い年位だろうか? 『皆さんには招待状に書かれていた様にゲームをしてもらうので、今から簡単にルール説明をします』  
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