自分自身

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「私はなぜあなたのようになったのです…」 「ほう…ようやく認めたようじゃな。老人の戯言とでも思っとったんじゃろ」 「さっきまではそうだったかもしれません。でも今は違います。どうか話を聞かせてください」 「さて…何から話せば良いのやら…」 老人は髭を触りながら空を見上げている。 「ここの景色も今と未来では全く違うが、過去も現在も未来も変わらないのは…空だけじゃ」 老人は泣いているように見えたが、涙は流れていなかった。   「わしがこうしてあんたと出会ったのも偶然じゃなく運命なんじゃろう。未来を話すのは“タブー”とされとるが、致し方ないの」   確かに未来を聞く事に関しては良い気はしない。 だがなぜ私が“こんな風に”なったのかをどうしても知りたかった。
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