第八話 いい旅魔界気分

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たどり着いた謁見の間に続く扉はある意味予想通りだった。とにかく大きくて豪華な造りだ。 ただ、ドクロマークにカトラスはかなり場違いだと思う。こういうのは海賊船だろう。ある意味、この奥にいる人物の人柄を明確に表しているのかもしれない。 「では、開けるぞ?」 そう言ってシアは扉に触れた。それだけで、扉はひとりでに開いていく。絶対これは演出だ。 扉が開き、部屋の奥に誰かが座っている。常識で考えれば魔王さんなのだが、それにしては体型が違い過ぎる気がするし、何より大き過ぎる。 『フフフ、我こそが魔王にして絶望の権化、魔王アルメイザス。よくぞここまで来たな、勇者の血をひく者よっ!!』 魔王さんの本名を初めて聞いた気がする。そんな名前なのか。 それと、誰が勇者の血をひく者なんだろう? 『愚かな人の子よ、何故我の支配を拒む?我の恩恵の元にいれば永遠の幸せが手に入るというのに・・・』 「・・・お父様。」 『シアよ、人に惹かれた愚かな娘よ、我はもうお前を娘とは思わぬ、ここで人と共に滅ぶがよい。』 「お父様、マイクで話しているのが見えています。」 『え、本当っ!?』 シア、いくらさっきから見えているからって、そんな全てを台無しにするような事を言ったら駄目だよ?
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