第八話 いい旅魔界気分

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「秘密基地、作られても困る。」 何か聞き覚えのある声が聞こえた。振り返ると、そこにはやはり姉さんが立っていた。 「彼方、秘密基地に毎回、罠仕掛けるから、危ない。」 「姉さん、秘密基地を作る以上は罠が必須なんだよ?」 「それで、睦くん、大怪我してたよ。」 「ロマンの犠牲です♪」 小さい頃に、睦が秘密基地にいかがわしい本を隠そうとしていたから、罠で撃退したのだ。 結果として、そういう本を隠すのは防いだのだが、その代償に睦は頭に数針縫う大怪我をした。睦の足の大きさに合わせた穴を掘って、そこに嵌めた所にドラム缶を大量にぶつけました♪ 今考えると、睦はよく生きていたと思う。いや、もしかして睦があんな性格になったのはあれが原因だったのかもしれない。 そうか、僕の生きざまは既に誰かに影響を与えていたのか。僕も立派になったな。 「彼方君、今度この城のトラップについての意見が欲しいのだがいいかな?」 「分かりました、何処まで役に立てるか不安ですが、精一杯頑張ります。」 「彼方が頑張るというなら私はいくらでも力を貸そう。私の全ては彼方の為にある。」 今ここに最強のトラップチームが誕生した。無論、嘘だけど。
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