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「違うんだ・・・違うんだ・・・さっきのは、勢い、勢いなんだよ・・・」
ようやく夕食になったというのにシアはかなり沈んでいた。どうもよく分からないのだが、シアはあの口調を僕に聞かれるのが嫌らしい。
でもね、シア。何だかんだで僕は結構その口調を聞いた事があるんだけど?
まぁ本人が秘密にしたいなら、それは構わない。誰にだって言いたくない事はある。
「さて、彼方君はここしばらくシアと一緒に暮らしてみてどうだったかな?」
「そうですね、今はまだ特に大きな問題は起きてないと言うよりも、何がどう問題かツッコミ所が多すぎて悩みます。」
「ほほぅ、ツッコミ入れる場所が多すぎる、と。それこそまさに男冥利に尽きるじゃないか♪」
「・・・あぁ、下ネタだったんですか?微妙に分かりずらい上にあんまり面白くないです。」
「酷いっ!?」
残念ながら僕は下ネタに対しては割と厳しい。言うなら確実に笑えるものじゃないと容赦しない。何より、食事中に言うネタじゃない。
「彼方、いつかきっと、立派なお笑い、芸人に・・・」
「姉さん、僕にお笑い芸人の才能とか無いから。僕はどこにでもいるごく普通の完全純白ピュアボーイだから。」
当然、嘘だ。
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