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まだ寒い。
今日も木枯らしが吹き荒れている。
そんな今日はバレンタイン。
眞鞘と季華はデートだと言っていた。
いい加減仲直りしてくれよ。
一人、取材先で貰ったチョコを頬張り酒を飲んでいたバレンタインも終わる頃に
『別れた』
と眞鞘からメールがきた。
わけがわからず、眞鞘に折り返すと
『季華が俺に縛られるのが可哀想やねん。やから。俺は季華と別れた。それだけ。じゃ、俺、仕事やから。』
と言って切られた。
俺はコートを掴んで、玄関を飛び出した。
泣いているあの子のところへ。
木枯らしが強くなる前に。
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