木枯らし

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もちろん眞鞘は季華を家まで送っただろう。 でも、きっとあの子は家では泣かない。 この寒空の下、、、 やっぱり。 俺が息を切らしてたどり着いたのは、 眞鞘と季華が初デートをした緑地公園。 子ども用の砂場の端に、しょんぼりした姿を見つけた。 「おねぇーさん、こんなとこでこんな時間に何してんの?」 俺はおどけて言ってみた。 季華は俺をチラッと見ると、 砂を弄りながら 『…情報早いね。 …ねぇ。 嫌なんだけどさ。 今日はちょっと甘えてもいい? ってか、さすがだね。私の居場所。 まさなら絶対わかんないのに。 わたし、眞弘を好きになればよかったのに。』 「らしくないこと言うなよ。 俺を好きになれば良かったって、俺はキープ君か、こら! 今日だけだからな、どんとこい!」 ほんとは、それでもいいから俺のとここいって言いたいのをぐっと堪えた。 『ごめん、ありがとう。』 季華はそういって俺にすがり付きながら声もなく泣いた。 身体中の水分がなくなるんじゃないかってくらい泣いて、泣きつかれて寝てしまった。
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