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~今年も君と~GINTOKI
「今年は 白組だったねー」
『あー、そーだなー』
テレビを見ながら、ソファに二人で並んで座っている23:50
「ねー銀さん、ストーブつけようよ」
『いや、石油高ェから勿体ない』
「マダオが働いてくれればいいんだけどねっ」
ドンと右にいる銀時に頭突きをかます姫。
『痛ェんだけど』
「いや、対していたくしてないし。やっぱりチャイナとぱっつぁんと初詣いけばよかったよ」
『何?!何それ!!愛しの銀さんに対してそりゃあなくない?』
銀髪のマダオが、何言っちゃってんだか…と姫はやれやれのポーズ。
「ハイハイ、めずらしく二人で大変うれしゅーございますぅ」
妙に連れられ新八と神楽は近くの神社に初詣に出掛けたのだ。
いつも賑やかなよろず屋も、二人の声とテレビの声しか聞こえてこない。
『心篭ってねーですねー。姫さぁん?』
「篭ってますよん!」
『よんって…おまえなぁ』
「まあまあ、あ…明けたよ」
二人のやり取りのうちにいつのまにか、0:00
『…まぁ、なんだ。……今年もよろしくな』
「よろしくお願いします、銀さん」
ニコリと姫が笑い、
二人の距離が0になる。
チュっとリップ音をたて、唇が離れた。
「ってゆうかね銀さん、今年も来年も再来年もよろしく」
ぽんと頭を銀時の肩に預け、姫はテレビに目を移す。
あぁ、こいつには勝てない。
この女には絶対。
と、銀時は感じ、ゆっくりと笑んだ。
『そうだな、今年も来年も再来年もな』
ずっとずっと君と。
当たり前になればいい。
この幸せが
どうか永遠に
続きますように。
END
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