甘い毒

キミが好き

アタシの戸惑いがチトセにも伝わったのだろう。

チトセはアタシを離すと静かに話し出した。

「いきなりこんな事して…その、ごめん。そんなつもりじゃなかったんだけど、泣いてるとこ見たくなくて…。」

「涙を止める為にしたって事…？」

「違う！いや、違わないけど…それだけじゃなくて…。」

「？？」

チトセが焦っているように見えた。

「好き…だから。だからした。」

強い眼差しでチトセはアタシを見つめてた。