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寝返りさえダルいのに、手ゎ伸びリモコンを探る…
「ziggy marley&the melody makersのjah bless」
がスピーカーを優しく震わせはじめた。
スピーカーが近いせいか、
偏頭痛のせいか、
やけに音が頭に響く。
今日が何曜日かなんて考えたくない…
ただ今日ゎ誰と居れるのだろう…
そんなコトを寝ぼけた頭で考えながら、携帯を触る…
入った記憶もないサイトからメールがいくつか届いてる…
いつものように無視して
「誰か」カラのメールを探す…
今日ゎなかった。
目覚めにゎアメリカンブラックコーヒー、昔から変わらない彼女の趣味。
でも、付き合う男ゎミンナ甘党で砂糖とミルクたっぷりのカフェオレが好きな人ばかりだった。
今日ゎバイト休みだ…
何しよう…
母親ゎ仕事でいない。
彼女ゎこの時間が嫌いだ。
自分が家でダラダラしてる時間に母親が働いてると思うとなんだか胸がチクチクするんだ。
携帯をいぢりながら、
TVを見ながら、
丁寧に爪を切り、
KATEのピンクベージュのマニキュアを塗る…
全て同時進行。
女ゎ器用ダナ~なんて客観的に思いながら、マニキュアにラメを重ねた。
お昼過ぎになって
「マリカ、オハヨウ!イマ起きたトコ、今夜ヒマ?」
とナナミからメールが来た。
ナナミと夕方カラ逢う約束を取り付けると、シャワーを浴び、髪を乾かし、化粧をして、細かいスパイラルパーマの黒髪を無造作に持ち上げ、頭の上で適当に結んだ。
香水ゎお気に入りのエンジェルハート。
ナナミゎいつも遅れてくる。
ダカラ待ち合わせに遅刻するコトなんてない。だけどマリカゎ早めに家を出た。
…ユックリ歩きたい気分…
途中、コンビニに寄りガムとストレートティーを買った。
何気なく求人誌を立ち読みする。
別に今のバイト先ゎ楽しいし、コレと言って不満ゎない。
しぃて言えば、最近新しく入って来た女の子が一つ一つ指示しないと仕事をしてくれないコトくらいで…
それもマリカにとってゎ苛立つコトでも、気になるコトでもなかった。
求人誌をパラパラめくっていると
しばらくして
後ろから煙草臭さとイランイランの香りが混ざったような強烈な匂いがした。
その匂いの持ち主ゎ同じ求人誌を手に取り、マリカの隣りに立った。
細かいスパイラルパーマの黒髪を後ろで軽く結び、手にぶら下げた袋にゎガムとストレートティー…。
私と同じだ。
マリカゎ少し驚いた。
そして慌てて息を止めた。
この匂いダメだ……車に酔った様な気分になる、偏頭痛が酷くなる…。
本当ナラすぐにでもコンビニを出たい所。
でもこの男が気になる。
…マリカゎ息が続くまで男の隣りに立っていることにした。
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