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記憶のデフォルメ
過去に咲いた花を
思い出すたび
気付かないうちに
ﾃﾞﾌｫﾙﾒを繰り返す
例えそれが違う
｢あてはめ｣だとしても
風化してしまうことは
防ぎたい
あんなに心を
揺らされたはずなのに
こんなに忘れてしまうのか…
どんな話をしたか
すべて憶えてる訳じゃない
どんな声をしていたか
今じゃもう思い出せない
哀しいけどそれが現実で
くやしいけど薄れゆく真実
上書き保存を繰り返す日常
｢あの頃に戻れば…｣
希望は非現実
何かの形に残しておけば
糸口の代わりに
なってくれるだろう
ときどきあの花は
幻じゃなかったかと
錯覚してしまう日もある…
どんな服を着ていたか
すべて憶えてる訳じゃない
どんな瞳をしていたか
今じゃもう思い出せない
それでも巡らせるその記憶
いつまでも消しはしない追憶
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