出逢い

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サイトの中でお友達が出来たら… と、セイラは思っていた。   「専業主婦をしています。 毎日ヒマしているのでメールしませんか?」   ありきたりなメッセージ…   (既婚者だから、あまり来ないかもしれないなぁ)   セイラはあまり期待せずに、受信が届くのを待った。   …届くのは年上の既婚者の男性がほとんどだった。 初めは楽しかった。  だけど、やはりそこは既婚者で、一定の時間になるとメールは途絶える。 そして、年上だから、少し会話が弾まないこともあった。   そこでは、日記が書けるからセイラは毎日日記を書いた。 ・忘れられない思い出 ・初キス ・私がこのサイトを始めた理由… など、とにかく色々書いた。 1日に2つ3つ書いた日もあった。   プロフィールを変えてみたり…   「私のことは日記に書いています。 私は長い文章を書くのが好きで…」   というような内容で。 短い文章で何回もやり取りしたい人もいるだろうな、と思いつつも、 これが私だ、と開き直る自分もいた。   そこへ、何か今までとは違う話の内容のメールが届いた。   「はじめまして。 俺も長い文章が好きです。 良かったらメールしませんか。 よろしくで~す。」  セイラは思わず吹き出した。   (ふふっ。なんかかわいい。年上?)   相手のプロフィールを見る。   26歳。年下だった。 そしてプロフィールに、クサいセリフが書いてあった。   「君の瞳ほど 僕を魅了するものはない」   今思えば、この言葉に私は惹きつけられたのかも知れない。   サイト内ではハンドルネームだったが、2人は本名で呼び合うことにした。   彼の名前は大介。 これが、セイラの単調な日々を変えることとなる出逢いだった。
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