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ランドセルはあの日と同じ。ひんやり冷たいままだった。もう温もりが戻ることはない、そう思うとつらかった。
猫はどこにいるのか。生きているのか死んでいるのか。それも解らない。
やはりあの時。僕を心配させないようにあんな手紙を書いてくれたのかな。
僕は猫を守っている気でいた。でも僕は守られていたようだ。……。いや。守っていたし守られていた。きっとそうなのだろう。
あの寝袋の日。猫は震えていた。きっと不安が自分の体を襲ったのだろう。さみしかったのだろう。
今の僕と同じ気持ちだったのだろう……
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