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次の日
「鈴形さん、一緒にお昼食べない?」
私に最初に声をかけてくれたのは一つ前の席の子だった
「あ、うん」
「よかった」
前の席の子“藤堂 りなちゃん”
ほわほわしているようにみえて自分の考えはしっかり持っているような子だった
りなちゃんは小学校の時に仲がよかった子とクラスが別になってしまったらしい
「鈴形さんは同じ学校の子いないの?」
「うん…」
「そっか、それじゃなかなかクラスにも馴染めないよね」
「うん」
「私でよかったら仲良くしよ」
「え…いいの?」
私はすごく嬉しかった
「もちろん!」
「ありがとう」
「そんなお礼なんて言わなくていいよ、私が言ったんだし」
「あ、でも…嬉しいから…」
「鈴形さんてなんだかかわってるね」
「そうかな?」
かわっていると言われたのはこの時が初めてだった
「うん。あ、これから私のことはりなって呼んでね」
「わかった。じゃあ…りなちゃん」
「はい!ひなちゃん」
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