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これはまだ、ラグナがミストに助けられた日の事。
「ラグナさぁ~ん」
ミストが手を振りながらとてとてと走ってくる。
「なんですか?ミストさん」
ラグナはというと玄関で佇んでいた。
家を掃除していたのだが、思ったより片付いていたので、どうしたものかと考えていたのだ。
「ラグナさんは町の皆さんに挨拶はしましたか?」
「いえ、まだですが。
……ていうか町?ですか?」
ラグナが首をかしげる。
「あ、まだ言ってませんでしたね。
すぐ近くにカルディアという小さい町があるんですよ」
「そうだったんですか」
「そうだったんです。
ですから、ラグナさんがこれからお世話になるような所を案内します」
(ちょうどいいや。やることに困っていたし)
「じゃあお願いします、ミストさん」
「お願いされました、ラグナさん」
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