まずはプロローグ

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「もう…だめだ…」 声を発したと同時に、黒髪の少年がドサッと倒れた。 「大丈夫ですか?…行き倒れなんて珍しいですね」 音で気がついたのだろうか。 近くの家から少女が一人とてとてと駆け寄って来た。 髪は透き通る様な白。それと独特な雰囲気を漂わせていて……… なんというか、フワッとしている、とでも表現すればいいのだろうか。 とにかく不思議な雰囲気を醸し出す少女だった。 「え、ええ…なんとか。でも、もう何日も…なにも…飲まず食わずで…」 「まぁ、それは大変。ちょっと待っていて下さいね」 おっとした喋りで驚い………たのか? またとてとて家に戻る。 そして… 「はい。クワです」 クワだった。 少女が差し出したのは、紛れも無くクワだった。 「………いや、そうじゃなくて…水を」 「あっ、お水ですよね。すみません、あたしったら。ちょっと待っていて下さいね」 また家に戻る少女。 そして…image=122471672.jpg
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