星下の縁

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「うわぁあああああ!!!!!───あ?」 飛び起きた絞耶は、眼前に広がるありえない光景に唖然とした。 「ど、どうした風霧?」 声をかけてきたのは、教科書を手に持って黒板に字を書いていた初老の教師。 すなわち、授業中だ。 「……スイマセン」 そう言いながら絞耶は席に着いた。 「風霧。寝るのは別に構わん。困るのはどうせお前だ。だけどな、叫び声は止めてくれるか?」 「ご迷惑かけました…」 「解れば良いんだ」 そう言うと、教師は黒板に字を書きながら授業を再開させた。 (あれは…夢?) などと思いながら、外に目を向ける。 太陽は真上で輝いている。
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