542人が本棚に入れています
本棚に追加
「うわぁあああああ!!!!!───あ?」
飛び起きた絞耶は、眼前に広がるありえない光景に唖然とした。
「ど、どうした風霧?」
声をかけてきたのは、教科書を手に持って黒板に字を書いていた初老の教師。
すなわち、授業中だ。
「……スイマセン」
そう言いながら絞耶は席に着いた。
「風霧。寝るのは別に構わん。困るのはどうせお前だ。だけどな、叫び声は止めてくれるか?」
「ご迷惑かけました…」
「解れば良いんだ」
そう言うと、教師は黒板に字を書きながら授業を再開させた。
(あれは…夢?)
などと思いながら、外に目を向ける。
太陽は真上で輝いている。
最初のコメントを投稿しよう!