星下の縁

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授業の終りのチャイムを合図に、一気に学校中が慌ただしくなる。 昼のイベントとも言える購買での争奪戦だ。 ものの数分で品物が無くなると言う恐ろしい状態だ。 そんな一階の購買部から遠く離れた屋上に、ボロボロになった絞耶がやっとと言う様な姿で現れた。 「まさか、デンジャーゾーン(争奪戦の真ん中)に押しやられるとは…」 そう呟きながら、手に持っていた焼きそばパンを口にくわえると、屋上入り口の横にあるさらに上にと続くハシゴに手をかけ、体を引きずる様にハシゴを登っていると、不意に影が下りて来た。
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