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「ん…?」
そこには、黒い日傘をさした漆黒髪の少女がハシゴを登りきった場所に立っていた。
「お久しぶり♪」
言い終わると同時に吹いた少し強めの風が、少女の漆黒色の髪とスカートを巻き上げた。
その瞬間──
「──!!」
血の退く音が小波ように聞こえた。
ついでに、口にくわえていたパンは落ち、絞耶は空に打ち上げられた。
「こ、殺す気か!?」
ヤバイ落ち方をして血まみれで叫ぶ絞耶に対して、少女の方は屋上入り口の上から、優雅に降り立った。
「良い物を見たんだから良いじゃない」
そう言いながら、絞耶の前まで歩いて来た。
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