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真夜中 目が覚めた瞬間
降りしきる雨音が響く
明かりも足音もない
静けさが まだ見ぬ幻想感
眠い目をこすりながら ふらつく足元
鏡に映った姿が さらに冴えなくて
憂鬱な気持ちは いつ晴れていくのか
風だけが知っている 天気の行方を
この時期を越えていけば
熱さだけが輝く楽園
先走りする 計り知れない勢いは
おさえきれない
海岸に続くルートを アクセル吹かして
まだ涼しい風を 体に感じながら
誰もいない 砂浜の上に立ち
微かに覗かせる 明かりに手を差し伸べて
行き交う波が ずーっと泣いている
暖まりにくくて
繰り返される眺めに 新たな痕跡
波が描く 道筋はいつも違くて
モノクロの世界が 夏を招いてる
艶やかな色彩を 全ての愛好者に
1999.4
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