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天もなければ地も海もない。あるのは巨大な虚無の深淵のみで、これを
『ギンヌンガガップ』
という。
そして、その南北に壮絶な世界ができた。
北は極寒の世界
『ニフルヘイム』
分厚い氷と霧に覆われ、突風が吹き荒れ、その中心には泉が湧き出ていた。
南は灼熱の国
『ムスペルヘイム』
がうまれた。
ニフルヘイムの泉から湧き出た水は、十一の川となってギンヌンガガップの深淵の底に流れ込み氷となって積み重なっていった。
其処にムスペルヘイムから飛び散った火花があたると、氷が溶け、その水滴が熱によって命を与えられ、だんだんと人間の形に固まっていった。
それが
『ユミル』
という巨人だった。![image=115787542.jpg](https://img.estar.jp/public/user_upload/115787542.jpg?width=800&format=jpg)
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