迷い猫

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「へへーカシスの事驚かしてみようッ」 少し悪戯心が芽生えた僕は段ボールに入っていたネコを抱き上げ「ただいま」も言わずにカシスがいるであろうリビングのドアを開けた。 開いた瞬間目にしたものは想像もしていなかった光景だった 「………」 それはカシスと知らない人がキスをしてる瞬間だった 「かしす…?」 「…!!」 別に僕には関係ない事なのに 何かが崩れたみたいな絶望がある なんだろ… ショックすぎて声も出ない 体も動かない 時が止まってしまったみたい ずっと一緒にいたからかな? 僕だけのモノだって勘違いしてた 一筋の涙が流れて ああ何で泣いてるんだろうって思ったら カシスが抱いてた黒猫ごと なぜか 僕を 抱締めた。
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