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そう言う一将さんの足元には1匹のポメラニアン
一将さんのペットである
「仁!」
僕がポメラニアンの名前…仁と呼んで手を広げると仁は尻尾を振って突撃してきた
「わんっ!」
「ぁうッ!」
「あ、相変わらず元気だなぁ」
イスに座る僕の膝に乗って僕を見る仁を見ながら、ふとカシスを思い出した
「カシス、どうしちゃったんだろ」
カシスは犬の時から僕にベッタリで、それは人間になってからもだった
カシスだってもぅ一人で生きて行けるのだ
僕はカシスがいつまでも僕を必要としてると勘違いをしていたらしい
恋愛だって人並みにしたいはずなのに僕の勝手で部屋に閉じ込めてしまった
「…僕帰らなきゃ」
帰ってちゃんと話し合おう
あの仔は誰なのか、今後どうするのか
きっと僕は逃げていたんだ
長年いたカシスと別れたくなくて
でももうカシスを自分から縛り付けない
「どうやら答えが見つかったみたいだね」
「急に来てスイマセンでした!」
一気に残ったコーヒーを飲み干し、帰ろうとした時…
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