黒髪の最低男

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―…‥ 「相楽秀?」 「そうっ!!すっごく格好いいの~!!」 キャーキャーとはしゃぎ回る夕季の横で顔をしかめる燈依。 「あれ?どしたの?」 「いんや、なんでもない。頑張りなよ。」 にこりと微笑むと夕季の肩にぽんっと手を置いた。 風の便りで届いたのは、相楽秀が 最悪のタラシだってことだった。 「それでねー!」 「すっごく格好よくって…」 夕季はヤツを毎日見るらしい。 ころころ変わる顔、それはヤツだけの笑顔だった。 何時だったかは、忘れたけど、夕季とヤツは付き合ったと聞いた。 学校に行ったらイチャついてた。 「あぁ…この子が燈依ちゃんかぁ…可愛いね。」 は…?何言ってんだコイツ。 「秀くん?」 「なに?」 「彼氏のままで居てね?」 「もちろん。」 約束は、証明書に書く訳でもない。 ただの、口約束。  
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