出会い

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―――…‥ ピピピピ.... いつもと変らない、同じ時間に同じ音でなるこの機械音が五月蠅い。 「んく…ぅ……」 まだ眠って居たいけど、そんなことしたら学校に遅れてしまう。 仕方ないので眠くてぼーっとした体を起こす。 体を起こした時に、手首ビリッと電撃が走った。 「(あぁ…昨日耐え切れなくてまたやっちゃったんだっけ…)」 過去に付けた傷に昨日故意に付けた傷を見てふと思う。 そんなこんなしているうちに時刻はもう7時。 母親には階段下から名前を呼ばれている。 「はぁーい!!今いきますー!!」 自室のドアを開けると、顔だけをだして下に叫んだ。 「ヤバっ…!!早く着替えなきゃ!」 パパッと制服に着替え、髪の毛を梳かすと鞄を持って下にかけ降りていった。 バタバタとリビングに入って行くとそこには母の姿。 「おはよう、夕季ちゃん。」 朝ご飯をお盆に乗せて食卓に運んでいる。 食卓には、父親が新聞を読んで座っていた。 二人共、 本当の親じゃない。 私の両親は、事故で死んでいる。 「おはよう、夕季。」 「おはよっ、お父さんお母さん。」 私は笑顔で言ってくれる二人にホントの笑顔で返す。 もちろん、二人もホントの笑顔。 朝ご飯を食べ、二人にいってきます、と言うと外に待っていた燈依と学校に。 「おはよっ!!」 「おはよー、今日は元気みたいね。」 にっこり笑って頷くと子供をあやすみたいに頭を撫でた。 燈依は凄く頼りになる。 私の親友。
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