覇王。。。

2/16
33人が本棚に入れています
本棚に追加
/62ページ
竜は 目覚めた。。。破壊するためではなく また 苦しむために。。。竜は そう思っていた。 竜は 身を潜めた。人の来そうにない 洞窟の奥深くに。。。そして 眠りに落ちるその日を待ち侘びた。 だが 幾日過ぎても 幾月過ぎても その日はやってこない。 「ぐぅぅぅ。。。ぅおぉぉぉぉおっ!」 毎日 苦悩に呻いていた。少年の美しい瞳が 美しい女の歌声が 竜を苦しめた。 やがて その呻き声が近隣の村や町の者達の不安を仰いだ。 「得体の知れない化け物がいる。」 たちまち その国を治める王の耳へと入った。 「ううむ。。。困ったぞ。」 王は 髭を触りながら言った。
/62ページ

最初のコメントを投稿しよう!