33人が本棚に入れています
本棚に追加
/62ページ
竜は 目覚めた。。。破壊するためではなく また 苦しむために。。。竜は そう思っていた。
竜は 身を潜めた。人の来そうにない 洞窟の奥深くに。。。そして 眠りに落ちるその日を待ち侘びた。
だが 幾日過ぎても 幾月過ぎても その日はやってこない。
「ぐぅぅぅ。。。ぅおぉぉぉぉおっ!」
毎日 苦悩に呻いていた。少年の美しい瞳が 美しい女の歌声が 竜を苦しめた。
やがて その呻き声が近隣の村や町の者達の不安を仰いだ。
「得体の知れない化け物がいる。」
たちまち その国を治める王の耳へと入った。
「ううむ。。。困ったぞ。」
王は 髭を触りながら言った。
最初のコメントを投稿しよう!