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ルリヱによって例のミルク(と呼ばれたそれ)は運ばれていた。今日の午後のこの時間帯にパート・タイムのシフトを入れていたのは彼女ひとりだったから。
彼はといえば、そのミルク(と呼ぶそれ)とともに近づきつつある女性店員を品定める眼でもって眺めていた。
脚といい肌といい眼といい鼻といい髪といい歯といい唇といい腰といい耳といい彼女は充分に彼の好みに合っているといえた。
「お待たせ致しました」ただ声だけは今ひとつだ。と彼は思う。
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