突然の告白と不明瞭な手紙

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 まずは友達からお願いします。  そんなふざけた言葉と共に差し出された一枚の紙。 「……何これ……」  帰宅後、着替えて、机に向かって暫しの思考。  基本的にわたしは、駅前のティッシュ配りなんかを普通に無視出来るタイプだ。  だけど学校帰り、唐突に現れ九十度の最敬礼と共に差し出されたら、……無視したら泣き付かれたら、受け取らないという選択肢を選ぶことは出来ないだろう。  神足くんのメ・ア・ド。……わざとらしい丸文字で書かれた完膚なきまでに跡形もなく破り捨てたいタイトルの下に並ぶ英文字。  @以降のアルファベットから考えて、きっとこれは携帯メールのアドレスなんだろう。  ……しかし。  しかし、いきなり見知らぬ人間からこんなものを渡されて、わたしは何をすればいいのだろう。  というか、何をするよう求められているのだろう。 (……あ)  そうだ。そもそも『神足くん』って誰だ?
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