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私の両手は
あなたへの思い出に続いていて
触れると滑らかに涙腺を伝い
雪原に潤う季節を編み続けて
ゆく…
どこまでも続く
白銀の世界を愛する眼差しは
いつも寒空に澄み渡る
空気の先を見つめているようで
まだ見ぬ景色を背中に映し
教えてくれた
夢の中で何度も追い求めた
温もりは
都会の喧騒に探してた優しい
足音は
鼓動を止めた湖に佇む
あなたを通じて
私の頬を伝う追憶の涙になる
もしも願いが叶うならば
降り注ぐ雪の結晶となり
あなたの永遠を見守っていたい
季節が移ろい離れてしまう
その前に
一縷の愛の証として
あなたの手のひらに
舞い降りるから
その時はどうか思い出して…
越冬を終えた白鳥は
やがて春の輝きに向かい
飛び立って行く
白銀の羽
湖面に残して…
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