9/11
前へ
/48ページ
次へ
触れようとすれば 叶う すぐ側のキミの肩 抱き寄せてみたいのに 何だか途中で腕引っ込める どしゃ降りの雨 傘ひとつ 寄り添ったカラダ 触れた肩が他人行儀 近づき過ぎないように 逆の肩 雨ざらし キミの瞳に映るボクゎ 特別なんだと言い切れない 頼りない慢心 やるせない本心 ボクをいい気にさせてよ そんなサインボクに送ってよ イタズラっぽい上目遣いで ボクに微笑みかけてよ 時に疑心暗鬼で夢見がちなボクを 優しさのヴェールで覆い尽くして 不安になるボクを見透かし 問題ないのと笑ってみせて 静かな雨が伝うボクの頬に その白く細い指先で 心配ないよと心を開いて
/48ページ

最初のコメントを投稿しよう!

10人が本棚に入れています
本棚に追加