響き渡る畏怖

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鳥のさえずりと共にやってくる朝。生まれたての空気を胸いっぱいに吸い込んだ。  みんなと交わす何気ない会話。そして笑顔。時には怒った顔だって…。  太陽が沈み、交代でやってくる『闇』…。不安と淋しさを運んでくる。私は…夜が嫌いだ。  夜は私の胸を締め付ける。まるで見えない手で胸元を握っているみたいに…苦しい…。苦しさに負けて涙が出る。  助けて…誰か…傍にいて…。  答えなど帰ってこないとわかっていても、自分を落ち着かせるために何度もつぶやく。  痛い…痛いよ…  何度も胸元をさすっても痛みはひくどころか、増すばかり…。 大丈夫だよ…力を抜いてごらん 目が覚めたらまた『生まれたて』の1日がやってくるよ   何処からか…優しい声が聞こえた気がする…。   夜は嫌いだ…。
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