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「…………え?」 闇の中から何本もの……影のような手が体に纏わり付いてきた 私は咄嗟にリシュフィーの手を掴む 「リシュフィーっ!」 「イヴっ!」 影のような手が私の足を掴み、闇の底へと引きずり込もうとする 足を引っ張られ足場を失った私は、闇の底へと重力に従って落ちる ―――腕に力がかかり、痛みが広がった 「くっ……」 声が上から聞こえた 苦しそうな声 リシュフィーが腕一本で、影の手に引っ張られている私を繋ぎ留めてくれている 闇の中に体を乗り出して 「リシュフィーっ、リシュフィーっ!」 離して…… あなたまで引きずり込まれてしまう……! .
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