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〇〇〇
扉はイヴが落ちたと同時に跡形もなく消え去った
始めからそこには何もなかったかのように
存在していなかったかのように
「くそっ」
俺は舌打ちした
その間も翼は休むことなく動かし続けている
俺が目を覚ました時にはもう、イヴは隣にいなかった
そしてあの忌ま忌ましい霧が晴れていた
“晴れるはずなどないのに”
俺の直感が告げていた
これはおかしい、と
あの霧は魔力が集まり、高密度になり発生、具現化したものだ
そう簡単に晴れるはずがない
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