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〇〇〇
目を開くと、青い空が広がっていた
雲一つない空
私は体を起こす
どれくらい意識を失っていたのだろうか
周りを見回すと、ここがどこかの森か林の中だということが分かった
そして、さっきまでいた島ではないということも
こんな木の葉を見たのは初めてだったから
――丸い丸い葉っぱ
カサッと音がした
音が聞こえた方向へと顔を向ける
「リシュフィー……?」
心配して探してくれていたのだろうか
あ、そうだ
謝らないと
勝手なことをしてごめんなさいって
あの扉に触ってしまってごめんなさいって
………あの扉―――……?
どんな扉だったんだっけ……
思い出せない
そもそもどうして世界の果てなんかに行きたいって言ったんだっけ……?
……どうしても思い出せない
まるでそこだけ記憶が抜け落ちてしまったかのように
そういえばリシュフィーが何かを言っていたような気がするが、何て言っていたのだろう
……聞こえなかった
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