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〇〇〇 森を抜けた時にはもう辺りは暗くなっていた 私は空を見上げる そして、確信した ここは私がいた世界ではないと だって2つの ―――月が空にある 驚愕し、唖然と空を見つめる 「どうしたの?」 空を見つめたまま、私は口を開く 「月が……」 「月?」 チェシャ猫が私の言葉につられて上を見上げる 「……ううんっ。やっぱり何でもない」 私は頭を振って、チェシャ猫を見上げて笑う 月が2つあるなんて言ったら、また当たり前だという顔をされるだろう ここでは私にとって当たり前ではないことが当たり前なのだ そう自分に言い聞かせ、先を急ごう?とチェシャ猫に言う このロゼやリィナちゃんがこの世界の住人だというのなら、私が知らないロゼたちなのにも道理がいく なぜだか不思議と眠くはなかった .
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