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始業ベルが鳴り響いているのにも関わらず、それを気にも留めずにゆっくりと歩いている少年がいた
そして、猫の存在に気付くと真っ直ぐに猫へと向かってくる
「…お前、独りか?」
少年は猫に向かって小さくそう言うと、猫を腕に抱き抱える
猫は弱々しい目で少年を見るが、抵抗する雰囲気は全く無い
そして、少年は学校とは逆の方向に歩き出す
少年は相変わらず無表情のまま歩き続ける
その内にコンビニが見えてきた
「ちょっと待ってな」
少年はそう言いながらコンビニの前で猫を腕から下ろした
そして店内へと入って行く
猫はその場所でじっと少年をただ待っている
数分もしない内に少年は袋を持って戻ってきた
そして、猫をもう一度腕に抱き抱える
猫は少年の腕の中で安心したように身体を預けている
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