一章 合戦の地へ

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  ゴロウ「ふわぁ~…」 サクラ「あっおはようです」 ゴロウ「おはよーサクラ。ダンテはまた外か」 ダンテ「2987…2988…2989…」 ゴロウ「今日は片指懸垂か…。なんでかな…既に何日か過ぎたがら、見慣れちまったのかもな…」 ダンテ「2994…2995…2996…」 ゴロウ(驚かされんのはその回数だわな…。何時からやってんでしょこの人は…) ダンテ「2997…2998…2999…3000…!」 ゴロウ「終わったか相棒」 ダンテ「ゴロウか?」 ゴロウ「相変わらずとてつもない回数をこなすんだなお前さんは」 ダンテ「まだだ…。まだ足りないくらいだよ」 ゴロウ「3000がか…!?」 ダンテ「まず、母さんに腕相撲で勝てなきゃ意味がないからな」 ゴロウ「流石のダンテも母親には腕相撲に勝てないか…って!!あのタカさんに勝ったのに母親には勝てないのかよ!?」 ダンテ「逆だ。タカさんに勝てても、母さんには勝てない。それが現状だ」 ゴロウ「さ…左様ですかい…」 ダンテ「なんせ、お江戸最強の主婦なんだからな?その人に勝てば自動的に『お江戸最強』になれるわけだ」 ゴロウ「わざわざ『お江戸最強』を目指さなくても…」 ダンテ「『お江戸最強』でもまだ足りないくらいなんだよ…。『和の国最強』を目指してるからな」 ゴロウ「すんげぇ野望だな兄さん…」 ダンテ「まあな」 ゴロウ「だいたい、ダンテの母さんの話は聞いたけど、親父さんの話は聞いたことないな?」 ダンテ「親父か…?親父は確か異国の学者さんだったらしい。技術を広めようとして和の国に入国してきたらしい」 ゴロウ「学者…さん…?」 ダンテ「星とか薬品とかを研究する人らしいが、主に妖精について調べてたらしい。実はな、和の国に妖精を渡すのに先頭にたったのが親父らしい」 ゴロウ「へぇ~…。てことは俺の親はダンテの親父さんに連れてこられたのかもしんねぇんだな…」 ダンテ「そうなるな。そして、和の国に滞在していたら母さんに逢えたわけだ」 ゴロウ「運命的だな…」 ダンテ「運命的?そりゃ間違いだなゴロウ君よ。道を歩いていたら、肩がぶつかって最初は喧嘩になったらしい」 ゴロウ「前言撤回!」  
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