一章 合戦の地へ

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  ゴロウ「任せろい!」 サクラ「同じくです!」 ダンテ「頼もしいおふたりさんだぜ。ん…?キスケか…?」 キスケが現れる。 キスケ「主…」 ゴロウ「どうも…ってが忍装束じゃないな」 キスケ「今回は拙者も、主の旅を御同行させていただきます。なので、あまり目立たない私服に致しました」 サクラ「キスケさんの私服って初めて見たのです…。可愛いんですね」 キスケ「かっ…かっ…可愛い!?サクラ殿!御冗談はお止めに…」 サクラ「髪長いんですね?ちょっと待っててください。これで後ろ髪をひとつ縛りにしたほうか似合ってますよ」 サクラが手際よくキスケの顔を結んでやる。 ダンテ「おお!似合ってるじゃねぇかキスケ」 キスケ「あっ…主までっ!忍たる拙者が洒落た真似を…」 サクラ「もしかして…イヤでしたか…?」 サクラが微かに涙目になる。 キスケ「うっ…しかしサクラ殿…」 ダンテ「似合ってるから良いじゃねぇかよ?まさか、外すなんて言わねえよなキスケ?サクラ泣かせんだったら…」 キスケ「うっ…!…分かりました主…。サクラ殿、あっ…ありがたく髪留めをつけさせていただきますっ…」 サクラ「やった!」 ダンテ「そんなに顔を赤くするなよ?似合って…」 キスケ「あっ…主っ!?それ以上は言われないでくださいっ!」 ダンテ「そんなに焦んなよな?ところで、頼んでいたのは調べたか…?」 キスケ「はい。もちろんですとも。と言っても、少々時間が掛かりましたが…」 ゴロウ「頼んでいたの…?」 ダンテ「合戦には流派以外の浪人が出場する場合があるからな。その浪人を調べてもらったんだ」 サクラ「なるほど。確かに流派なら噂やらは聞きますが、浪人はまったくと言っていいほど聞きませんからね」 ダンテ「キスケ、お前が思うに恐ろしい浪人は何人居た?」 キスケ「さんにんであります主。内ふたりの流れ名が『大刀の虎』、『不死鳥の朱雀』」 ダンテ「『大刀の虎』…『不死鳥の朱雀』…。聞いたことねぇな」 キスケ「『大刀の虎』が…京の名門『吉野流派』を破滅させたそうです…」  
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