一章 合戦の地へ

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  ダンテ「『吉野流派』をだと…!?京でもいちにを争う上流流派だぞ…!?」 キスケ「数日前、ひとりの巨漢の大刀を持った大男が、道場に入ってくるやいなや門弟は愚か、その屋敷の者たちを全て斬り倒したそうです」 ゴロウ「惨いことする奴が居るもんだな…」 ダンテ「そ…そんなバカな話があるかよ…。『吉野流派』って言ったら、挑戦者に対して一対一の勝負をしていくとこだ。門弟が負けたら更に強い門弟という連鎖を続け、疲れた挑戦者を師範が倒すような危なっかしいシステムをすることで有名な流派じゃねぇか…!」 キスケ「それを行ったはずであります。ですが、その大男は疲れを知らず、次々と門弟を薙ぎ倒し、師範さえもを倒したそうです」 ゴロウ「まさに化け物だな…」 ダンテ「ソイツの名は…?」 キスケ「『大刀の虎』こと宮本 武蔵(ミヤモト ムサシ)でありまする」 ダンテ「ミヤモト…ムサシか…。覚えておいて損は無いだろうな…」 ゴロウ「もうふたりの方は?」 キスケ「ひとりは『不死鳥の朱雀』。詳細は不明ですが、出羽の『坂田流派』を同じく薙ぎ倒しにしております」 ダンテ「…出羽の『坂田流派』までもか…。『坂田流派』も合戦の常連客であったのに…」 サクラ「他に無いのですか?その朱雀の情報は…」 キスケ「坂田の者に聞いても、びくついていて話をしてくれなかったそうです。まるで、妖怪に襲われた赤子のようだったそうです…。大の大人のサムライでさえも、異様なまでなビクつきだったとか…」 ダンテ「妖怪…赤子…朱雀…出羽…」 ゴロウ「どうしたんだダンテ…?心当たりでもあるのか…?」 ダンテ「イヤ…。何でもない。『大刀の虎』に『不死鳥の朱雀』。あともうひとり詳細不明者が居るのだな…」 キスケ「まったくと言っていいほど…なんせ、戦いを売られた流派は…」 ダンテ「どうなったんだ…?」 キスケ「ひとり残らず、虐殺されその流派のあった村ごと焼き払ったそうです」  
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