二章 大刀の虎 長刀の鷹

5/48
16070人が本棚に入れています
本棚に追加
/1132ページ
  ゴロウ「ところでダンテ、茨の国へのルートはどうするおつもり?」 ダンテ「とりあえず、埼玉の国境を通り、茨の国境まで歩こう」 サクラ「山を超える必要があるのですね」 ダンテ「ああ。ふたつは超えなきゃならんな」 キスケ「途中で敵に出会さない可能性はないとは限りませぬからね」 ダンテ「用心深く行ったほうが良さそうだな…」 ゴロウ「お…おう…」 キスケ「む…?どうなされたゴロウ殿」 ゴロウ「イヤぁ~その髪留め…使ってるんだなあってさ。ふと思ってよ」 キスケ「こっ…これはサクラ殿から貰いし物ですからっ」 サクラ「あっ本当ですね!似合ってますよキスケさん」 キスケ「いっ…いいから誉めないでくだされっ」 ダンテ「可愛いのは罪だぞキスケよ。あのタカさんに食われそうになったしな?旅中も気をつけろよ」 キスケ「食われそうになったってどういう意味ですかっ!?」 ダンテ「清潔な泉を持ったお前が知っちゃいけねぇことだ。教えるわけにはいかんのだよ」 キスケ「気になりますよ主っ!」 ダンテ「秒殺的早さで忘れなさい」 キスケ「忘れられるわけないじゃないですかっ!」 ダンテ「世の中、知っちゃいけねうことが五割以上を占めてる。教えるわけにはいかなキスケ君」 キスケ「むぅっ…」 ダンテ「キスケ『ちゃん』の方がお似合いかな?」 キスケ「なっ…なっ!?」 ゴロウ「なら俺もキスケ『ちゃん』って呼ぼうかな?」 サクラ「ならサクラもです」 キスケ「あっ…主、ゴロウ殿、サクラ殿!おふざけは止めててくださいっ!」 ダンテ「まあまあ、気にしちゃいかんよキスケ『ちゃん』」 ゴロウ「そうそう、たかが呼び名じゃないかキスケ『ちゃん』」 サクラ「可愛いから良いじゃないですかキスケ『ちゃん』」 キスケ「うっ!くっ!あああぁぁぁああぁぁぁああ!!!!」 ゴロウ「ちょっ!?キスケ!?」 ダンテ「恥ずかしさのあまり完全に頭がオーバーヒートしたな」 サクラ「落ち着いてくださいキスケさん!」 キスケ「あああぁぁぁああぁぁぁああ!!何も聞こえませぬぞっ!拙者は何もおお!!」 ダンテ(あんなに顔と耳真っ赤にする人初めて見たな…)  
/1132ページ

最初のコメントを投稿しよう!