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ゴロウ「ちょうどいい具合に村があったもんだわな」
ダンテ「まったくだ。小さな村だが、逆にそっちのほうが落ち着けるな」
キスケ「流派の者たちが何時、来るか分かりませぬからな」
ダンテ「デカい村だとかえって見つかりやすくなるからな。こっちのほうが良い」
ゴロウ「流派か…。一体どんな輩がいるんだろうな」
ダンテ「名高き『佐々木巌流』や『小田一刀流』、『柳生流』をはじめとする剣豪中の剣豪が集まるだろうな。裏で執り行われているとはいえ、やはり、和の国中の奴らが集まる。皆、強豪に違いないだろうな」
サクラ「お兄ちゃん…」
ダンテ「ん…?」
サクラ「サクラは…サクラは心配になってきました…。大丈夫ですか…?」
ダンテ「サクラ…」
サクラ「お兄ちゃんに…もしもがあれば…サクラは…」
ダンテ「なあに!心配するなサクラよ!俺は死にやしねぇよ!」
サクラ「でもぉ…」
ダンテ「約束は守る!サクラを置いていきやしねぇよ!」
ダンテがサクラの頭を撫でる。
サクラ「はぅ…」
キスケ「そうですサクラ殿。主にもしもなどはありませぬ。お江戸を代表すると言ってもよいほどの腕。そう簡単には死ぬはずがありません」
ダンテ「上手いこと言ってくれんじゃないのキスケよ」
ゴロウ「それもそうだな。ダンテが負けるとこなんざ想像がつかねぇからな。ダンテは負けねぇ。俺はそう思ってる」
ダンテ「当たり前に決まってんだろ?俺は負けねぇよ。そして死なん」
サクラ「お…兄ちゃん…」
ダンテ「こらこら、そんな涙目より笑った顔をみしてくれよサクラ。俺の元気の源はサクラ、お前の笑顔なんだからな」
サクラ「…はい!」
ゴロウ「なら、俺も笑顔を…」
ダンテ「断る。サクラの笑顔で充分だからな」
ゴロウ「ヒドい!」
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