二章 大刀の虎 長刀の鷹

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  サクラ「ササキ…コジロウ…?」 ダンテ「『佐々木巌流』の刺客か…?なら、お仲間もどこぞにいるのでは…」 コジロウ「必要ありませんよ仲間などはね」 キスケ「ずいぶんな口の良いようですなササキ殿」 コジロウ「コジロウでよろしいですよ忍者さん」 キスケ「やはり…鷹の目と名高い佐々木家…。見抜かれるとは…」 ダンテ「仲間がいらないとはどういうわけだ?」 コジロウ「私の刀、長いでしょ?」 ゴロウ「確かに…有り得ないくらいに長いよな…?物干し竿くらいはありそうだな」 コジロウ「邪魔なんですよ」 ダンテ「邪魔…だと…?」 コジロウ「周りに手下やら部下やらいては…私の刀が存分に発揮できないんですよ。その仲間という奴らが邪魔でねぇ…。私の剣の妨げになるような者達など…連れてきても仕方ありませんからね」 ダンテ「偉い口を叩くじゃねぇかよ…」 コジロウ「そりゃどうも」 ダンテ「……」 コジロウ「……」 ダンテ「…!?」 コジロウが刀を抜きダンテの首元に刃を向ける! キスケ(あんなに距離があるのに…しかも…あの長刀を一瞬にして抜くとは…) コジロウ「お止めなさいダンテ君。その手を下ろしなさい」 ダンテ「…何故、俺が刀抜くって気が付いた…?」 コジロウ「半歩ほど、微かにですが私のほうに歩み寄ったからです。もう半歩ほど歩まれていたら、刀をお抜きになられたのでしょ?」 ダンテ「流石は鷹の目…。そっちも刀をおろせや」 コジロウ「ええ、良いでしょう。貴公もですからね」 ダンテ「ああ…」 コジロウは刀を鞘に戻す。 ダンテは手を柄からとる。 ダンテ「佐々木巌流の者ってことはお前さんも合戦目当てか…」 コジロウ「ええ、そうですとも。貴公もでしょ?」 ダンテ「まあな」  
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