二章 大刀の虎 長刀の鷹

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  ゴロウ(ちきしょう…!なんで俺がこんなおっかねぇ野郎と同じ部屋ですごさなきゃならないんだ…!) コジロウ「さて、薄汚い妖精君」 ゴロウ「ゴロウって名前だ…」 コジロウ「妖精でもしっかりとした御名前はあるのですね」 ゴロウ「当たり前だろ…?こっちも生き物だからな」 コジロウ「ではゴロウ君、飛んでいてはお疲れになるでしょう。どうぞ腰を下げてよいですよ」 ゴロウ「あ…ああ」 ゴロウ(やばい…!やばいやばいやばい!!いつやられるか分かったもんじゃねぇよ!ダンテのバカやろ!待てよ…?なんで俺なんだ…?コジロウは紋という『個体』を渡したのに、ダンテは『生き物』である俺を差し出した…。分が悪くないか…?ダンテだって、家族の他にも、大事なもんがひとつやふたつ…) コジロウは刀を手入れし始める。 ゴロウ(俺にあるメリット…。メリット…?…そうか!紋に出来なくて俺が出来ること…。『生き物』に出来て『個体』じゃ出来ないこと…。『見定める』ことだ!ダンテは俺にコジロウを見定めさせるために…!) コジロウ「……」 ゴロウ(流石はダンテ…。考えることが違うようだな…。俺にコジロウを見定めさせて、弱点を探るわけか…) コジロウ「……」 ゴロウ(やらなくちゃ…。それが俺に出来ることなんだ…!) コジロウ「ゴロウ君とやら」 ゴロウ「あっ!?な…なんだ?」 コジロウ「変な気を起こさないように」 ゴロウ「…!?」 コジロウ「貴公の目、明らかに何かを見定めようとしています。少年の考えはいさかた予想がついてます」 ゴロウ「なんのことやら…俺にはまるでさっぱり…」 コジロウ「忠告はしましたよ…?妖精君」 ゴロウが寒気を覚える。 ゴロウ「うっ…」  
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