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ダンテ「腹減ったぁ~。早く飯にしようぜ」
サクラ「もぉ…。はしたないのですよお兄ちゃん」
ダンテ「腹が減ったんだから仕方ない」
キスケ「主、貼り紙が貼られておりますよ」
ダンテ「貼り紙?おいおい、一体なんだって貼り紙なんか…」
ーーー
調理長が食中毒のためぷっ倒れてしまいやした。そのためおご飯をお作りすることができやせん。
台所は貸すから飯は己らで作りやがれ。
by宿長
ーーー
一同「………」
ダンテ「何か…宿長に嫌われてんのか俺ら客人…」
キスケ「さ…さあ…」
サクラ「仕方ありませんねぇ…。サクラが作りますよ」
ダンテ「おっ!旅先に来てまでサクラの飯が食えるなんてラッキーだな」
キスケ「台所に少ししか食材がありませんよ?」
サクラ「いいえ、これほどあれば立派な料理が出来ますよ?居間で待っててください」
サクラが台所へと向かう。
キスケ「…サクラ殿はおいくつでありましたかね?」
ダンテ「ん…?俺よりふたつ下だから13だ」
キスケ「なら、拙者よりおひとつほど上ですね」
ダンテ「キスケもそんな歳ごろだったか?」
キスケ「お忘れになられたのですかっ…」
ダンテ「すまんすまん、そんな泣きそうな顔するなよ」
キスケ「なっ…泣いてなどおりませぬ!」
ダンテ「そうか?」
キスケ「サクラ殿は…御立派なお方でありますね…。家事をこなすのですから…」
ダンテ「我ながらシッカリした妹だよ」
キスケ「しかも、兄思いですしね。見習うべきお方です」
ダンテ「キスケも、サクラみたいなしっかりした嫁になれよな?」
キスケ「なっ…!なっ…!なに…なに…なにをっ…!?」
ダンテ「12といっても、あと3年すれば大人の仲間入りだからな」
キスケ「せっ…拙者は…拙者はっ…この身を主に捧げると誓いました…。ですから、嫁など…」
ダンテ「何を言ってんだよ?俺に仕えるのには嬉しいがな、俺はお前の幸せも願っている。俺に身を捧げただけで人生捨てるなんて、俺が許さねぇぞ」
キスケ「あ…主…」
ダンテ「お前も忍者ながら、立派な女の子だからな。好きな男のひとりやふたりを見つけろよな」
ダンテがキスケの頭を撫でる。
キスケ(…主は分かっておらぬか…。拙者にとって…主にいることが幸せだということを…)
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