二章 大刀の虎 長刀の鷹

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  ダンテ「腹減ったぁ~。早く飯にしようぜ」 サクラ「もぉ…。はしたないのですよお兄ちゃん」 ダンテ「腹が減ったんだから仕方ない」 キスケ「主、貼り紙が貼られておりますよ」 ダンテ「貼り紙?おいおい、一体なんだって貼り紙なんか…」 ーーー 調理長が食中毒のためぷっ倒れてしまいやした。そのためおご飯をお作りすることができやせん。 台所は貸すから飯は己らで作りやがれ。 by宿長 ーーー 一同「………」 ダンテ「何か…宿長に嫌われてんのか俺ら客人…」 キスケ「さ…さあ…」 サクラ「仕方ありませんねぇ…。サクラが作りますよ」 ダンテ「おっ!旅先に来てまでサクラの飯が食えるなんてラッキーだな」 キスケ「台所に少ししか食材がありませんよ?」 サクラ「いいえ、これほどあれば立派な料理が出来ますよ?居間で待っててください」 サクラが台所へと向かう。 キスケ「…サクラ殿はおいくつでありましたかね?」 ダンテ「ん…?俺よりふたつ下だから13だ」 キスケ「なら、拙者よりおひとつほど上ですね」 ダンテ「キスケもそんな歳ごろだったか?」 キスケ「お忘れになられたのですかっ…」 ダンテ「すまんすまん、そんな泣きそうな顔するなよ」 キスケ「なっ…泣いてなどおりませぬ!」 ダンテ「そうか?」 キスケ「サクラ殿は…御立派なお方でありますね…。家事をこなすのですから…」 ダンテ「我ながらシッカリした妹だよ」 キスケ「しかも、兄思いですしね。見習うべきお方です」 ダンテ「キスケも、サクラみたいなしっかりした嫁になれよな?」 キスケ「なっ…!なっ…!なに…なに…なにをっ…!?」 ダンテ「12といっても、あと3年すれば大人の仲間入りだからな」 キスケ「せっ…拙者は…拙者はっ…この身を主に捧げると誓いました…。ですから、嫁など…」 ダンテ「何を言ってんだよ?俺に仕えるのには嬉しいがな、俺はお前の幸せも願っている。俺に身を捧げただけで人生捨てるなんて、俺が許さねぇぞ」 キスケ「あ…主…」 ダンテ「お前も忍者ながら、立派な女の子だからな。好きな男のひとりやふたりを見つけろよな」 ダンテがキスケの頭を撫でる。 キスケ(…主は分かっておらぬか…。拙者にとって…主にいることが幸せだということを…)  
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